鈍感力
鈍感と言われるのは何だかムカつく
決して褒められている気がしない
感情が鈍いひとですねぇ
とは言われたくないものだ
だけど
いま必要とされているのかもしれない
持つべき力として
そもそも人間の目が異常に敏感だったら
どうなるだろう
きっと
ホコリやら微生物やらウィルスに
視界が遮られてしまうだろう
気持ち悪いし
キスだってできない
恋は盲目であるように
ある程度は見えない方がちょうどいい
敏感な人ほど
世界の淀みが鮮明に見えすぎて
絶望の沼に引きずりこまれる
いや、自らハマりこんでしまうのだ
真面目な人が損をする
ちゃらんぽらんに生きてるやつが助かる
そんなの間違ってる
間違っていると言いたい
亡き父に向かって