ゼロ(0)

ひとは産まれるとき

何も持っていなかった

ゼロからのスタート

ゼロはスタート地点

原点として存在する

だから

何も無いのではなく

空(から)の状態として

存在している

 

大きくなっていく過程で

いろんなものを足していく

いろんなものを失っていく

いろんなものを掛けていく

いろんなものに割り引かれる

 

森羅万象

モノとモノとの連立方程式

いろんなものが反応しあう

 

計算が狂ってしまうこともあるだろう

予想外の答えが出ることもあるだろう

難解な苦難を背負ったとき

原点に立ち返ってみよう

 

はじめのイッポを踏み出すとき

足し算のみが存在している

つまり

進むしかないのだ

どんな巨匠でも

その道の始まりはゼロ

 

ゼロから何かを取り去ることはできない

 

ゼロにどんなものを掛けても

ゼロにしかならない

火薬がなければ爆発もできない

種がなければ花も咲かない

 

何かをゼロで割ってしまうと

答えは無限大(∞)になる

何をやってもうまく行かないこともあるだろう

だけど

あきらめずにやり続ければ

可能性は無限大に広がっている

 

ひとはゼロの状態に恐れを抱く

何もすることが無いと不安になる

何も持っていないと不安になる

ゼロの世界に足を踏みだすとき

人生の終焉の影を

本能的に感じるのかもしれない

 

輪廻転生

0は始点と終点は同じである

長い旅路を経て

元の場所に戻っていく