快挙

ラグビー日本代表は 快挙を成し遂げた ニュージーランドを下し フランスにも逆転して ベスト4にまでなった 快挙という言葉は 今回のオリンピックで よく使われる 過去の実績や 相対的な実力を比較し 勝利できる見込みが ほとんどないと 大半が予想しているとき 予想に反して 勝利したり 追い込んだり 善戦したりすると この言葉とともに 賞賛が贈られる しかし、考えてみれば そもそも 勝利できる実力は すでに備わっていたのかもしれない 当の本人たちは 自信に満ち溢れていたのかもしれない ひとや集団の実力は 外見から客観的に評価される しかし そこには人々の思い込みだったり 希望的観測が含まれている 絶対的な数値では評価されない 一度、ことを成し遂げてしまうと 次に同じ成果を出したとしても 評価につながらないことが多い そこには大きな壁が存在する レジェンドたちは 立ちはばかる壁を乗り越えて 再び栄冠を手にする 1回目よりも 連覇したときのほうが 感情が高まっているのは 途中の険しい道のりが 思い浮かんでくるからであろう 日常の生活でも 壁との戦いを繰り広げている 背伸びをしてでも 大きな成果が欲しいときもあるだろう しかし ペース配分に気をつけなければ 途中で行き詰まってしまう 絶望という壁に阻まれてしまうのだ 己の実力をしっかり把握し いま挑むべき壁を見極めていきたいものだ 時には挑むことを辞める勇気も必要だ 時期をずらせば 簡単に乗り越えられることもあるのだから 長い戦では 勝率の低い快挙に挑むよりも 勝率の高い順当を積み重ねることが たいせつなのだろう 順当に勝つために じっくりと力を蓄えたいものだ 快挙が順当に変わるように