ローン

30年くらいの長期

ヘビのように長いローンを
カラダじゅうに巻きつけ
ギュウギュウ詰めの
電車のなかに吸い込まれる

そんなサラリーマンばかりなので
車内はさらにパンパンとなる


まるで
小さな星々がブラックホール
吸い込まれていくようだ
皆、険しい顔で耐えている


首都圏の郊外には
新築のマンションが
キノコのように
次々と建ち続けている

それらが完成する前から
完売となるのだから
ニーズが高いのだろう


しかし
何かおかしさを感じるのは
僕だけだろうか

人口減少しているなかで
空き家がどんどん増えている

なのに
マンションが建ち続けている
そして
マンションが買われ続けている

これは
親の世代の影響を
強く受けた結果だと思う

就職して働き続けて
家族を作って家を買う
定年までローンとともに
働き続ける

親の世代は
日本全体の経済的な
バックボーンがあったので
比較的、誰にでも
実現可能であった

その人たちに育てられた
子供たちは同じ夢をみる

しかし
世界は大きく変わった

以前のようなシナリオが
描くことができなくなった

グローバル経済

いわば
個々が星のように
宇宙に漂わなければならない
そんな時代に突入している


若い世代ほど
過去の常識に縛られてはいけない
親の話に耳を傾けすぎてはいけない

結局

お金を貸した人たち
マンションを販売した人たち
マンションに投資した人たち

が利益を吸い上げてしまう


良いビジネスチャンスはないものか

究極の生活は
自給自足できる環境
心の繋がりが持っていること
それに尽きるかもしれない