しかみ顔としたり顔

しかみ顔

徳川家康が35歳のとき
武田信玄との三方原の戦いで
大敗したとき
命からがら逃げてきたときの顔

ひとは逆境に追い込まれると
後ろに川を背負って粘る

弓のように体をしならせ
不思議なチカラを身につける

若き日の家康も
身を覆うチカラを感じたのだろうか

戦から敗走したそのままの姿を
急いで記憶に残した

苦しみのなかにも
溢れでるアーラが消えぬうちに


逆境は比較的若いうちに
経験しておいた方がいい

荒療治だが、ピンチをうけいれ
怪我をしながら、覚えていく

若いからこそ、治りが早い
だからこそ、冒険ができる

そうして得たチカラは安定の礎となる
大きなチカラが余裕となり魅力になる

余裕からは遊び心が生まれる
だんだん、したり顔になってくる


したり顔

物事を深く理解できているからこそ
相手の戦略の裏の裏まで読める

まさに、してやったり


家康公はタヌキ親父と揶揄されているが
そのしたり顔の背後には
たくさんのしかみ顔が隠れている




いま苦渋の真っ只中にいても
決してあきらめることはない


いまのしかみ顔が
将来の自分の支えになるのだから