人として

人という字は
人が人に支えられているように見える

あるオーバーリアクションの教師が
何故か毎週のように事件が発生する
教室という舞台上で語る一幕

確かにひとりの人が
もうひとりに支えられている
そんな形をしている

黒板が削れるくらいに
力強くチョークをこすりつけ
刻みこまれる大きな文字


人は基本的な三大欲求の他に


経済的に安定した生活をしたい
健康的な毎日を送りたい
『安全の欲求


自分の目標を達成したい
自己実現欲求

社会の中での欲求が生まれる

これらの欲求に答えるべく
幼稚園から社会への滑走路を走りだす

就活という離陸地点から飛び立つために
自分が自分を足でしっかり立ちあがるために
社会の中で自立する私(I)になるために

英語のIは
一本の柱がしっかり立っているように見える

僕の家庭は保守的だったので
教育の最終目標は自立することを念頭に
社会人になる入社式
つまり
私の棟上げ式まで
全面的にサポートしてくれた

社会人になって早10年

今の安定があることに感謝したい


さて
人の欲求はそれで満たされるのか

そんなことは無い
欲求というのは満たされると
次から次へ新たな欲求が湧いてくる

自立した一本の柱は
社会というフィールド内で
他の柱と繋がって生きていきたいと思う


人から頼りされたい
認められたい
『承認欲求

誰かの役に立ちたい
誰かに必要とされる存在でありたい
『親和の欲求

これらを実現するため
ある熱血教師を教えを活用したい

人という字は人が人に支えられている
頼り頼られ
助け助けられ
ギブアンドテイクのなかで生きていく

人にもたれかかるには
自分自身が柔らかくなっていなければならない
チカラが入ったままでは
人ではなく入になってしまう


一本の柱で踏ん張って立っているが
少しでもチカラを抜いてしまうと
あっという間に倒れてしまう

倒れることへの恐怖感と
常に戦っている

それゆえに
チカラが入りっぱなしになり
柔軟性を失っていく

時にはチカラを抜き
骨抜きの状態となり
誰かにもたれかかることもたいせつだ

凹凸のように
もたれかかりたい凹みには
もたれかかられたい凸が現れる


人として人と出会い
人として人に迷い
人として人に傷つき
人として人と別れて

それでも人しか愛せない

愛される人でありたい

肩のチカラを抜いて生きていこう

柔らかいココロには優しさが満ちている

そこに人をひきつけるチカラがある