並ぶ・愛想なし・高い

毎年思う

 

ゴールデンウィークになると

何故、人々はがむしゃらに

どこかに出かけるのか

 

今日の朝

近所でいくつかのグループが車を借り

どこかに出発していった

 

毎日毎日

込み合った通勤電車に乗り

ランチには店先に並び

愛想よくビジネススマイルを絶やさず

いつまで経っても中身が増えない

サイフとにらめっこ

 

平日は休むことがままならず

疲れがたまっていく

 

こんなに天気が良いのに

何故、こんなに気が重いのだろうか

 

そんなときにやってくるのが

ゴールデンウィーク

 

休むことに抵抗がある日本人も

このときとばかりは

休む、休むと唄いだす

 

しかし

唄う内容がよろしくない

 

で、あなたはどこへ行くの?

 

私はね、皆でね

 

まるで

どこかに行かない方が

変わっているかのように

 

皆がそうしているから

自分達も同じようにしないと恥ずかしい

 

皆がそうしているから

自分もしないと会話についていけない

 

人々の深層には

このような想いがあるのかもしれない

 

日本人は

論理より感情

論理より空気に左右されやすい

 

 

待ち時間は無いに越したことはない

 

だが

並ぶとわかっていても、長い行列に並ぶ

 

 

店員には笑顔でおもてなしをしてもらいたい

 

だが

黙っていても客が入るときは

店員も対応が雑になる

 

 

良いモノを安くゲットしたい

 

だが

黙っていても客が入るときは

高い 価格が設定されている

 

 

普段

会社でも家でも

少しでも安く手に入れようと

躍起になっている

 

しかし

この期間になると

高いモノを長い間待たされ

雑な対応をされることに

何の抵抗感もない

 

 

空気を読み

横に習え

皆に習え

 

そうすれば、とりあえず安心

習っていないあの人がおかしい

 

おかしいから叩かれて当然

 

そんな風潮が蔓延してはいないだろうか

 

これからの日本は

グローバル社会に飲み込まれる

 

そのとき

旧来の横へ習えの発想では

すぐに溺れてしまうだろう

 

 

まだ日本が元気なうちに

溺れないために必要な臭覚を

身につけておきたい

 

行列に並ぶ側ではなく

行列を高見の見物している側にまわりたい