遠くて近い 近くて遠い

社会のネットワーク

物理的な距離感と
精神的な距離感

2つの要素が入り混じる

遠い親戚と近くの友人

血の繋がりがあるが
普段は繋がっていなかったり

垢の他人どうしの方が
繋がりが深かったりする


毎日のように乗り合わせる満員電車

同じ閉鎖空間に居合わせているが
それぞれが違うところから集まっている

他人どうし背中合わせ

それぞれがスマホを通して
遠く離れた誰かと繋がっている

バーチャル・プライベート・ネットワーク


現代人はバーチャルの世界の方が
気が楽なのだろう

限定的な趣味趣向だけで繋がれる

繋がり易いから簡単に広がる

自分からの発信が
バーチャルな世界に広がり
そこが自分の領地となる

日常生活もゲーム感覚になり
現実が仮想世界に寄っていく

ブログやツィッター

旅先では中継をしながら
歩いている人ばかりだ


すると、どうだろう

常に画面の向こう側を意識するばかり
本来の旅の醍醐味を損なっている気がする

写メや動画では記録できない
こころのなかの高揚感をじっくり噛み締めたい


目には見えないモノ

それは現場にいないと得られない


平面では感じられない立体感

ブルーライトからでは感じられない光の彩り

写真からは吹いてこない爽やかな風

そして
その空間、その時間を共有する
友人たちとのひととき


ツールにあふれ
肩にいっぱい荷物を背負ってしまった日常


たまには
温泉にでも浸かりながら
肩の荷を下ろしてはいかがだろうか


近くて近い大切なモノが見つかるかもしれない

ほら、あなたにとって
たいせつなものほど
すぐそばにあるよ