日本人の風潮だろうか

 

風が吹けば

吹いている方向に集まっていく

 

何度同じことが繰り返されるのだろうか

 

日本の世相が出る選挙

 

国民の権利ということで

毎回参加しているのだが

今回のようなことは初めてだ

 

投票所に行っても

えんぴつが止まる

全く動かない

 

投票したい人、政党がない

 

結局

誰もいない、と書いてしまった

いわば、無効票だ

 

いないのだから、しかたない

 

ふと思いついたアイデアだが

 

投票したい候補がいないなら

いない と書いて良い

 

いない と書いた票の比率によって

議員の歳費を減額するのはどうか

 

一般企業であれば

業績によって給料が減るのは当たり前だ

上場していれば

株主の同意も得なければならない

 

まあ、そんなことは実現しないだろう

 

自分達の身分が何よりも大事だから

 

自分ファーストと素直に認めたらどうか

 

 

風が吹くのを感じると

 

小動物のように

不利な巣から離反し

ご馳走が転がっている

真新しい巣になだれ込む

 

新しい巣は野武士の集まりだから

風が変われば

すぐに離散してしまう

 

違うだろ~ と叫び声を上げて

内から崩れていく

 

こんなことを繰り返し

もう20年も停滞している

  

シャッター商店街が増えた

 

世界的企業が低迷し、倒産寸前

 

所得が下がった

 

空き家が増えた

 

そんな街を吹き抜ける風は

どこか寂しげだ

 

しかし

不思議なことが起きている

 

高層マンションが次から次へ増え続け

何故か売れているのだ

 

朝になると

マンションを巣にした

サラリーマンやOLたちが出てきて

駅への行進が始まる

 

彼らの表情を見ると

一様に疲れきっている

 

大きなローンを背負い

休むことのできない数十年にわたる行進

 

まるで

ローンのために働かされているようだ

 

本人たちに言わせれば

人生の大きな買い物で

買うことがステータスだと思っているのかもしれない

 

だが、これは20年以上の前の発想だ

 

経済が伸び続け

所得が増え続け

建物の値段も上がり続ける

定年前に完済し、自分たちのものになる

 

今もこの思想に

多くのひとが縛られ続け

健康を害している

 

 

最近、寿命と健康寿命が言われている

 

長生きしても健康でなければ

充実した生活を送ることはできない

 

これからも国は継続し

耐震設計された高層マンションは

建ち続けるであろう

 

しかし

人々から活力が失われてしまえば

国の衰退は免れない

 

ここ数年の情勢を見る限り

日本に残された健康寿命は残りわずか

 

 

旧来の発想に縛られた人々によって

生み出された風には惑わされず

柔軟なスタンスでいきたい

 

ただ今、この刹那を大事にして生きなさい

 

末法の世に吹く風に乗って

釈迦の教えが聞こえてくる