星に願いを
はるか昔から
地上に住む
生きとし生けるものは
夜空に輝く星たちに
神秘的なチカラを感じ
祈りをささげてきた
漆黒の大スクリーンに
神話の世界が映し出される
ケンタウルスをはじめとする
個性的な出演者たち
織姫と彦星による
天空を舞台にしたミュージカル
数々の名演は
人々の眼とココロ
そして
DNAに刻まれ
いまに受け継がれている
夜空を見上げると
そんな物語が脳内で再生され
悠久の世界が広がる
ロマンを感じる瞬間
歴史は流れ
代々の知恵が蓄積し
進歩している筈の我々だが
大いなるチカラに
頼らざるをえないような
悩みや苦しみは
消えることはない
願い
救済を求める
大元を辿れば
我々は宇宙の物質の一部
宇宙が誕生して約137億年
その果てしない歴史に対して
人間の歴史はほんの瞬間に過ぎない
移り行く大いなる宇宙の前では
人間の色み
目の前の事象は
一瞬の幻のようなものだ
その幻に心をとらわれ
苦しみを生み出している
では、こう考えてみる
我々の日常は
永遠に続く一瞬一瞬の繰り返しだ
一瞬一瞬を
たいせつに生きることができれば
空の世界
夜空に輝く星のような
明るい人生を歩むことができるのだ
今宵
ワーグナー作曲の
タンホイザー序曲を聴きながら
宇宙のことに思いをはせる