いまを生きろ  絶望を感じている少年少女へのメッセージ 

五蘊皆空』

 

新学期が始まるこの時期

 

絶望を感じ

世を去ろうとしている

少年少女たちが多いと聞く

 

だから

どうか聞いて欲しい

 

君たちの苦しみの素は何だろう

何に追い込まれているのだろう

 

まわりの人間が信じられない

誰も味方になってくれない

できない自分が情けない

 

自問自答を繰り返す

 

らせん階段を下るように

どんどん奈落の底に落ちていく

 

考えれば考えるほど

悪いほうへ

暗いほうへ

はい上がろうとすればするほど

深い闇に落ちていく

 

そんな状態の君たちへ

 

どうか聞いて欲しい

この言霊を受けとめて欲しい

 

「いまを生きろ!」

 

君たちは生きているのではない

生かされているのだ

 

 

我々の日常は

約138億年の歴史を持つ宇宙にとって

ほんの一瞬に過ぎない

 

悠久の宇宙の歴史からすれば

 

君たちの肉体も

君たちの感じていることも

君たちが想っていることも

君たちがやろうとしていることも

君たちが認識していることも

 

皆、空(からっぽ)なのだ

 

からっぽと言っても

実際にこうして生きている

 

肉体もあれば

風が吹けば、それを感じることができる

腹が減れば、美味いものを食べたくなる

 

そして

広い地球のなかで

 

50年以上戦争がない

経済が発展して豊か

安全な食生活ができる

安心して生水が飲める

夜道を安心して歩ける

 

この条件を満たす国に生まれたこと

 

キセキだとは思わないか?

 

まさに

自分のチカラでは

どうすることもできないチカラによって

生かされているのだ

 

だとすれば

命尽きるその日まで

生きてみようじゃないか

 

とはいっても

未来を考えすぎると

気が重くなるだろう

 

だから

いまを生きろ

 

君たちは何かの使命を帯びて

生かされている

 

これは

他人からどうこう言われるものではない

 

いまは答えがわからなくても

悩む必要はない

 

悩んだところで何も変わらない

 

使命とは

命を使うと読める

 

それだけ尊いのだから

容易にわかるものではないのだ

 

 

苦しんでいる君たちは

とても真面目で

とても優秀だ

 

追い込まれてしまう人ほど

イイひとなのだ

 

周りのひとの期待に答えたい

周りのひとに迷惑をかけたくない

 

そうやって気を使いすぎる

 

 

気を使える

物事を深く考えられる

 

それは君たちにとって

かけがえのない能力だ

 

自信を持って欲しい

プライド(矜持)を持って欲しい

 

高みから世の中を見物してみて欲しい

 

君たちが考えているほど

立派なひとばかりではない

 

むしろ

尊敬できる人はほんの一握り

 

多くは

君たちと同じ弱い人間なのだ

 

本当に強いひとは

優しく手をさしのべ

そっと寄り添うことができるひとだ

 

そんなひとになってみたいとは思わないか?

 

 

いまを生きろ

 

苦しみを乗り越えよ

 

ひとは悲しみが多いほど

ひとには優しくできるのだから