アメイジング・グレイス  

『度一切苦厄』

 

すべての苦しみや災いを

克服すると訳す

 

生老病死

 

我々は生まれてから

四苦八苦しながら生きている

 

苦しみに心砕かれ

苦しみに打ちのめされる

 

生きているから苦しいんだ

 

苦しいときがあるから

楽しいことを楽しいと感じることができる

 

苦しいからこそ

解放されたときの喜びを感じることができる

 

人生の究極の欲望は

苦しみからの解放

 

しかし

生きている限りは

苦しみからは逃れられない

 

また

死ねこと自体も苦であるから

 

これはアクセサリーのように

首からぶら下げながら

日々を歩んでいくのだろう

 

首が凝らないように

首を鍛えるか

アクセサリーの重さを調整しながら

 

色、受、想、行、識

すべては空

悠久の世界においては

実体がないに等しい

 

実体がないのだから

消えてはまた生まれてくる

 

実体がないからこそ

バブルのように生まれては消え

消えては生まれる

 

全体をとらえることができない

 

効果的な解決法はなく

完全に消え去るものではない

 

教会に響く賛美歌の美しい歌声

それに引き寄せられるように

救いを求めた人々が集まる

 

いつの世も

どこの世界でも

 

何かをつかもうと

天に向かって手を伸ばす

 

こうして

人々は何か見えないものを掴み

前へ前へと進んで行くのだ

 

一度跳ね返された壁も

もう一度チャレンジすれば

克服できることを信じて

 

時には瞑想にふけり

時にはひたすら歩き続ける

 

どんなに世界が変わろうとも

 

苦しみを克服するのは

自分自身にしかできない

 

涙を超えてゆこう

 

この世でたった一度

巡りあえるあした

 

それを信じて