チャック

ひとは多かれ少なかれ
皮を被って生きている

コアな部分を守りながら
徐々に皮を剥がしていく

ひとにはそれぞれ
目に見えないチャックがついている

あるひとは背中に
あるひとはお腹に
あるひとは髪の中に

上手に開けるコツがそれぞれある

慎重にやらないと
途中で噛んでしまうかもしれない

信頼感という潤滑油が必要だ

ひとはなぜひとを信頼するのか

一人の人間はとても弱いけれど
それでも手と手をとりあえば
強くなれる

それを知っているひとが
ひとを信頼し
ひとからも信頼されるのだろう

ひとはまず己の弱さと戦う
ひとを信頼するには
まずは自分自身を信頼する必要がある

自信を持って挑む

決して過信ではない

ひとは集中すると
視野が狭くなる傾向にあるが
そんなときこそ
自身を客観視することが大切だ

自分自身のメーターに表示されているのは
あくまでも絶対的な数値だ
ゼロと比べてどれくらい差があるかということ

大事なのは
全体的マップのなかで
自分と周りがどのような距離感で進んでいるか

自分は全体のなかで
どのあたりを進んでいるか

相対的で多角的な物の見方を
柔軟な物の見方をすることが重要だ


一方向では見えないモノがある
目を凝らしても見えない時もある

そんなときは
違う角度から見てみよう

そんなときは
一旦瞳を閉じて
おだやかに心眼を開こう


きっと
ココロのチャックが見えるだろう

見えない時が続いているとき
焦っていれば益々見えなくなるだろう

そんなときは
相手のココロを察してあげられる
余裕を持って進んでいきたい