利用する真理

ひとはさまざまな繋がりのなかに

活かされている


人は何も持たずに産まれてくる 


産まれるときに

産道を通り抜けてくるときに

人生で一番の苦しみを感じながら

産声をあげる


まわりの人はニコニコしながら

喜びを爆発させる


しかし

本人にとっては

まわりの人と喜びを感じる余裕はない


産湯に浸かり

だんだんとホッとしてきたとき

まわりの喜びを感じてくる

目が見えないが

屈託のない笑顔で

いろんな人の温かさを知る


やがて

目が開き

だんだんと社会のなかで

時刻(とき)を刻んでいく


そして


ひとはみな

ひとのために何かをしたい

ひとの役に立ちたい


そんな想いを織り重ねていく


では

こんな想いの人たちばかりのはずなのに

何故

争い、憎しみあい、妬み、絶望感に

翻弄されてしまうひとが多いのだろうか


明解な答えはないかもしれないが

ボクはこう考える


人のエゴが

想いの彩りを濁らせている


この娑婆世界で生きていると

どうしても有利不利を考える


誰々は役にたつ

誰々はちょっと使えない


特に日本人は安定したところに

自分たちのアドレスを置いておきたい


そんな考えから

自分にとって

いかに有用なのか

どうすれば自分の立ち位置が良くなるか


自分のエゴが増長される


そして


エゴからエゴの連鎖により

変なバランスで釣り合った

人間関係ができてしまっている


概要書名は無いが

これも一種の特定連鎖法によって

支配されているように思える


だから


真の信頼

真のリスペクト


これらがない間柄には

どこか虚しい空気が漂ってしまう


彼らにこの質問をしたら

どうお答えになるか

とても興味深い


あなたは何を目指して活動してるのですか


答えは大きく二通り


「なんとかこの人を利用して

利益になるように頑張りたい」


「なんとかこの人を通して

本当に困っている人に伝えたい」


不思議なことに


言葉で聞かなくても

ちょっとした所作、表情、目力

などで感じ取れてしまうものだ


小さなゆらぎに心を配る


すると

配ったココロが種となり

いろんなところに伝搬し

やがて大きな花が咲く


もがいても

もがいても

真っ暗なアリ地獄にいるような想いをされている方も


自分のエゴに気づいて欲しい


サーファーがよく沖に流されることがある


助からなかった人は

もがいても抜けようとする


助かった人は

ただ流れに身を任せて

脱出する好機を待つ


大きな流れの前では

どんなに能力を持ち合わせていても

無力だ


それに気づくだけで

とても楽になるのではないか


頭のなかに大きく蠢いているエゴが

すっと消えさり彩りがくわわる


虹の架け橋へと導かれる