旨い飯を食うために

かつての日本は

右肩上がりに成長を続け

アジアの奇跡とも評された

 

がむしゃらに働けば働くほど

富が膨らんでいった時代

 

頑張ってさえいれば

どんどん給料が増えていった時代

 

僕らはそんな時代を知らない

 

物心ついたときから

成長の勢いがない社会しか知らない

 

モノが売れない

安くて良いモノしか売れない社会しか知らない

 

考え方を変えれば

 

昔よりも良いサービスを

手軽に手に入れられるのだから

ある意味、良い社会なのかもしれない

 

しかし

これからの日本では

良いサービスを受け続けることが困難になるだろう

 

基本的なことだが

良いモノを作る

良いモノを調達するには

資金がかかる

 

資金は

買ってくれる人達のために投入される

 

つまり

良いモノを手に入れるためには

買う気力と資金を持っている人が

たくさんいなければならない

 

かつての日本では

モノがたくさん売れるので

たくさんの資金が集まってきた

 

頑張れば、皆が旨い飯をたくさん食べることができた

 

しかし、バブル崩壊

モノが売れない時代が続きすぎた

 

その間

周辺の国が成長し続け

日本のマーケットは

アジアのトップではなくなった

 

かつては

日本人の数十分の一で働いていた

アジアの人たちが

今では

日本人と同じ現場で働いている

 

 

かつて

日本の食卓には日本産の安全な食品が並んでいたが

今では

輸入した安い食品が溢れている

 

日本産のブランド食品は

世界のセレブたちによって買われている

 

 

かつて

日本向けに卸されていた高級食材のマグロなどは

今では

海外に買い負け、入手できなくなっている

 

 

日本のマーケットは

これから急速にシュリンク(縮小)していく

 

だが

日本には世界に向けて

成長性が見込まれる分野はたくさんある

 

アニメーション文化

 

観光産業

 

ブランド食品

 

医療分野

 

町工場の技術

 

 

旨い飯を食うためには

これらを活かさなければならない

 

だが

活かしきれていない

 

 

例えば

世界的にも人気がある和牛だが

今、後継者不足で生産量が減っている

 

高単価で売れるのに

生産量が増やせないのは実にもったいない

 

 

そこには

若者や新規参入者たちを阻む

何か利権のようなものがあるのだろうか

 

今ではインターネットで簡単に世界と繋がる

 

 

今こそ、若いチカラを発揮するときだ

 

手遅れになるまえに