舵を切る時 

『時』②

 

方向を変える

 

日常的に行われ

珍しいことではない

 

ハンドルがついていなければ

目的地までたどり着けない

 

右へ左へ

東へ西へ

 

目的地まで行って

元の家まで戻ってくる

 

 

だが

人生における方向転換は難しい

 

時は流れているので

戻ることもできない

 

やり直しがきかない

 

ひとは

これまで歩んできた過程で

いろんなモノを得てきた

 

すると

得たモノを手放したくない

執着が生まれてくる

 

失いたくない

とられなくない

 

そんな感情が大きくなり

 

歳をとればとるほど

方向転換が難しくなる

 

慣性の法則を聞いたことはあるだろうか

 

一定の方向に動き続ける物体は

そのまま同じ方向に動き続けようとする

 

それと同じで

軌道に乗っている時に

新たな道へ方向を変えることは

とても大きなチカラが必要となる

 

一念発起

 

尋常ならざる意気込みによって

大きな決断がなされる

 

永遠に続く

一直線の道など存在しない

 

だから

いつかは方向転換しなければならない

 

変化を恐れて

何もできなければ

ただただ衰退の道をたどる

 

 

では

舵を切るタイミングを

どのようにつかむか

 

変化をとらえるアンテナを

張り巡らせておく

 

感度を高めることが必要だ

 

固定概念にとらわれず

ときには好奇心旺盛に心踊らせ

ときには冷静な目で推し量る

 

そんなチカラを持っていたい

 

舵を切る時

様々な道に出くわす

 

転げ落ちないように

緩急つけて乗り切らなければ…

 

 

ときには

ゆっくりと慎重に

 

ときには

勢いよくドリフト走行

 

塩梅が難しい

 

慎重すぎて

舗装された道ばかりでは

面白みが足りない

 

反対に

ジャリ道で峠ばかりでは

落ちつかない

 

 

攻めと守り

 

バランスよく舵を切る

 

わかってはいるけれど

なかなかうまくいかない

 

うまくいかないからこそ

舵を切る時のドキドキがたまらない