シュリンク

日本は減点主義の風潮が強い
だから
いかに失点をしないかに注力する

失点が発生すると
失点しないように
余計な労力をかけることになる

なんとも、内向きで非生産的なのだろう
日々、そんなことをやっていると
知的好奇心もそがれていく

こんなことが日本中で行われている
だから、閉塞感が覆われてしまっている

シュリンク
縮小する日本


今はまだ
第三位の経済大国の地位を保っているが
これから先はシュリンクしていく

そんなときに
内向きのことばかり考えているようでは
世界の大波に飲み込まれてしまうだろう

皆、薄々は気づいているが
打開するチカラがない多くの人々

打開する地位も資産を持っているが
自らの地位を守るため
失点に怯える大人たち


嘆いてばかりじゃ仕方がない
我が家を守るための算段を始めよう

天国からのエール

いま、こうして息をしている

いま、こうして生きている

あたりまえのように
毎日毎日
日めくりカレンダーをめくっている

そんな平凡の日々から一転
突然の衝撃が体じゅうを突き抜ける

腰が抜けるほどのディープインパクト


突然の別れ

居るのがあたり前の存在が
思いもよらぬタイミングで
姿を消してしまうことのインパクトは
まさに大木の上から
真っ直ぐにメリメリと割るカミナリのようだ


脳内を激しく駆け回る電流
体中に満ち溢れるチカラ

不思議なものだ

寝なくても疲れぬカラダ

まるで
亡き父がはるか天空から
ストローのようなモノで
パワーを注入してくれているかのように

やがて
もうひとりの父によって
現実の世界へ舞い戻った

元にいたレールを再び歩み始めた
これまでのスピードへ戻っていく

しばらくは立ち止まることはない
そう思った矢先



再び電撃に襲われる

もうひとりの父も突然去っていった

亡き父の後を追うように


父と仲が良かった

兄弟のように
友達のように

そして

同志のように


二人とも考えが同じだった

子供のため
家族のため

寒い日も身を小さく屈みながら
一歩、また一歩と歩いていった

黙々と
ゆっくりと

着実に歩みを進め
子供たちを育てあげた

やってきたことは必ず報われる

二人の旅立ちは実に立派だった

たくさんのオーディエンスに見送られながら
実に颯爽と旅立っていった

威風堂々と

ナイチンゲール聖歌とともに
子へと引き継がれる志

今はまだ暗いかもしれないが
神秘的なロウソクの火によって
未来は明るく照らされている

彼はまだ生きている

ひとは二度死ぬのだから
まだ生き続けているのだ


ひとは二度死ね

一度目は文字通りの肉体の死
二度目は彼らを想うひとがいなくなったとき

彼らにはたくさんのファンがいる

そして
命を懸けて守り抜いた子供たちの
心の中で生き続けている


改めて思う

いま、息ができる
生かされている

それは
天国からのエール



大切にしよう

噛み締めよう


力強いエールを

一病息災

病気ではないときほど
健康の有り難みが薄れるものだ

病気ではないときほど
自己中心的になり
周りがサポートしてくれる
有り難みが薄れるものだ

順境はひとを殺し
逆境はひとを生かす


晴天のもとで何気なく過ごしているとき
突然、ピンチが訪れる

さて、どうすれば乗り越えられるだろう
何をすべきか必死に考える

考えても答えは出ないかもしれない
あなたの求めている答えではないかもしれない


そんなときは
流れに身をまかせてみるのも良い

まだ見ぬ新たな世界に
参加できるチャンスだ

なりたい自分になる

それを実現させるには

ときには泥水を飲み
ときには地べたを這い
ときには行き先を見失うこともあるだろう

いくつもの試練の先には
明るい明日が待っている

やまない雨はない
明けない夜はない


信じよう、自分のチカラを
信じよう、周りのチカラを

青空の下で

秋風が心地よく吹く
そろそろ、箱根仙石原のススキの季節

雲ひとつない青空の下
背丈よりも高く伸びるススキ

その白く細い立ち姿は美しい
無垢のドレスを着た淑女のように
凛とたつ姿に目をとらわれる

そして
柔らかな秋の風に押されて
右へ左へとしなやかに揺れる

辺りを見ると一面に広がるススキが
風の精のタクトのもと
美しい音色を奏でる


さらに
夕日というオレンジ色のライトが
効果的に叙情的な雰囲気を作りだす

そして
黄色く濁る温泉が
旅の疲れを癒やし
ココロも癒やす


嗚呼
こんな風景を味わえる
贅沢な時を過ごしたい

カメさん

いるだけで存在感がある

 

のっしりとしたその動きは

砂浜を波に向かって這っていく

ウミガメのように見える

 

ウサギさんとまともに競争しても

とても敵わない

 

だけど

それは能力を発揮したウサギだから

 

能力を持っているからこそ

過信が生まれやすい

 

能力を持っているこそ

制止が効かなくなる

 

 

そこを見逃さない

カメさんになればいいのだ

 

競争はヨーイドンのひと声で始まるが

その前の準備で体勢は決まっている

 

スタートラインに立つために

勝つためのパーツを集めていく

 

得られるモノは探して出して付ける

得られないモノは替わりのモノを見つける

 

一瞬で決まる競争のために

何年もの時間を費やしている

 

 

何年もの時間が濃縮還元されて

一回の競争というグラスに注がれる

 

総合力

釣りバカ日誌の第一作が
BSで放送されていた

大企業の社長だが
釣りの初心者でひとりたたずむ
ひとりの老人 すーさん


一方
根っからの釣り好きだが
普段は万年平社員 ハマちゃん


無いものねだりの人間は
自分に無いものを持っている
そんな人どうしが友達になる

まるで
プラスとマイナスがひきあうように

さて、どちらが良い生き方なのだろう


確かに
仕事の成功は生活を豊かにさせる

肩書きという衣装によって
たくさんの人がついてくる

自分のできることも多くなり
好きながらこともできるようになる


しかし
順風満帆のその影には
たくさんの苦渋が隠されている

人間の表面に見えているものは
ほんの一部にしか過ぎず
能力や資質などの大部分は
氷山のように体の奥に隠れている

隠れている部分は
自分でもなかなか気がつかない

普段は肩書きなどを衣装を着ているため
見えにくくなっている
時には衣装が重すぎて
息苦しくなるときもあるだろう


だからこそ
肩書きなどの衣装から解放され
肩のチカラを抜く

それはいつ訪れるかわからない

そのときに備え
肩のチカラを抜いて
楽に生きよう

紙飛行機

爽やかな秋の風に
ひらひらと飛んでいく紙飛行機

エンジンを持たず
余計なモノも持たず

風の吹くままに
気の向くままに

そんな気ままな人が
街には溢れていた昭和という幻想


いつからだろう

ひとがエンジンなしに
生きられなくなったのは


いつからだろう

人びとが余計なモノを
背負うようになったのは



秋風が心地良い季節

風に乗って自由に漂っていたい

サイドバイサイド

レーシングカーが前を抜くとき

一度、大外にだしてから
再び内側にきりこむ

毎日の生活のなかで
前にあるものを目標とし

やがては抜き去りたいと
思っていることであろう

やがては超えたいと
思っていることであろう


しかし
世の中には超えたくても
越えられないものがたくさんある


差が詰まったかと思えば
あっという間に引き離される

そんなことの繰り返し

しかし
人それぞれには別々のゴールがある

だから
抜かれても焦ることはない

自分のペースを維持すること
無理をしないペースを維持すること


それこそが
レースを長く続けられる秘訣であろう

キンモクセイ

夏の後ろ姿がだんだん小さくなっていく

 

蒸し暑さが残るなか

時より吹く風が少しずつ冷たくなる

 

キンモクセイの香りが風に乗って

顔の周りを取り囲んでいる

 

キンモクセイの香りを嗅ぐと

不思議と沸き起こる

ワクワク感と寂しさが

 

食欲の秋

行楽の秋が近づくと

これからどこで何をしようかなと

ワクワクしながら算段をはじめる

 

それと同時に

だんだんと枯れてくる

植物たちを見ていると

切なさを感じてしまう

 

人間とは器用なものだ

喜怒哀楽それぞれを

同時に味わいながら生きている

 

器用だからこそ

物事を複雑に考えすぎてしまう

 

変わりゆく季節のなかで

ありのまま

まっすぐに生きていきたい

 

自然界はとてもまっすぐな一面がある

毎年、同じ季節に、同じ花を咲かし

同じ匂いを漂わせる

 

人間は

同じ道を歩いているようだけど

いろんな経験をしながら

いろんなチカラを身につけていく

 

 

迷いそうになった時

漂うキンモクセイの香りを

立ち止まって嗅いでみよう

 

乱れた心をしずめ

冷静さを取り戻せるかもしれない

ステージ

ひとにはいろんなステージがある

きらびやかな晴れのステージに
すがすがしい表情で上るときもあれば

火中と栗を拾うように
苦虫を噛み潰した表情で上るときもある

いづれも
ステージに上る気力が必要だ

人間の行動の源は気力であり
その源泉が枯渇してしまうと
ひとは歩みを止める


ひとは一度、ステージに上ると
そこから下りることを恐れる

滑り落ちることを恐れるがあまり
ひとは歩みを止める

止まっていることに慣れてしまうと
やがて動く気力が削がれていく


立ち止まっていては何も得られない
立ち止まっていては何も成長しない


ステージから舞い降りる勇気を持とう


もしかすると
自分では気づいていなかった
大きな翼が生えているかもしれない

下から這い上がれるチカラ強さが
自分にも備わっていると気づくだろう


こうして
外のフィールドから
再びステージに舞い戻るとき

以前よりも高いステージに
上ることができるであろう


変化にとんだ日々こそ
とても大切なものだから

変化にとんだ日々こそ
とても楽しいものだから