∞(エイト) 回帰

日曜の夜

皆さんはいかがお過ごしでしょうか

 

明日は新たな週の始まり

 

月 火 水 木 金 土 日

日曜の夜が明けると

次の月曜に回帰していく

 

7つの曜日を巡り

8つ目が新たな旅の始まり

 

8という数字は

横にすると無限大(∞)になる

西洋では宇宙の広がりを表す

 

古くから数字と天文学の繋がりが深く

宇宙について考察しながら

様々な文化が発展してきた

 

賢人と呼ばれる人たちは

哲学 数字 物理学 音楽

幅広い分野に精通していた

 

電気もパソコンもスマホもない時代

 

暗黒の夜空に輝く星を眺めながら

学問として醸成させてきた

長い歴史の深みを感じたとき

日頃の悩みなど

ちっぽけなモノだと思えてくる

 

歴史へと繋がる扉はたくさんあるが

そのひとつがクラシック音楽

 

東京では毎日のように

コンサートが開かれ

いつでも足を運べる環境がある

 

 

壮大な曲のひとつが

マーラー作曲の交響曲第8番

 

初演から大成功し

これまでの7つの作品は

8番の前奏曲に過ぎないとまで言われる

 

8という数字にもこだわり

 

8部合唱

8人のソリスト

 

で構成される

 

この曲は宇宙をイメージして作られている

 

静寂につつまれた暗い世界と

轟音が響く光りに満ちた世界

 

洞窟の奥でポツポツと岩を打つ水滴の音

時折激しく燃え上がる炎

 

千人の交響曲とも呼ばれ

管弦楽団に加え

大合唱団が300人近く加わる

 

まさにスケール大きい宇宙を

体感できる演奏が繰り広げられる

 

マグマが吹き上がるような

フォルテッシモ

 

地熱がじわりとシミ出るような

ピアニッシモ

 

ラテン語で唄い始める

途中からドイツ語に変化していく

 

哲学的な歌詞

 

すべて移ろい過ぎゆく無常のものは

ただの幻想に過ぎないのです

 

永遠の女性、母性的なものが

永遠に 永遠に

私たちを高みへと引き上げて

昇らせて行くのです

 

 

この作品は

マーラーが聴いた最期の交響曲

妻に贈られた唯一の曲となった

 

まさに

人生のフィナーレを迎えるに

ふさわしい曲だったのかもしれない

 

 

人は母体から産まれ

移りゆく世界を旅してゆく

 

そして

最愛の妻に看取られて

天に昇ってゆく

 

母なる宇宙へ回帰する

 

 

我々は

大きな宇宙のなかで生きている

 

 

明日から始まる日常世界に

不安や絶望を抱いているあなた

 

勇気を持って突き進んでください

 

その先には

無限の可能性が広がっているのだから